2010年10月23日

裸のラリーズ「LES RALLIZES DENUDES '77 LIVE」

裸のラリーズ「LES RALLIZES DENUDES '77 LIVE」

裸のラリーズ「LES RALLIZES DENUDES '77 LIVE」(1991)

今では完全な伝説だろうが、80年代頃はまだラリーズはポツポツとライブをやっていた。
しかし、なんというか簡単に手を出してはいけない領域のような気もして、若僧は遠慮していたのだ。
良いも悪いも含め、ラリーズは孤高の存在であった。

そんなラリーズに掟破りのアプローチをした者がいた。
早稲田大学前衛ロック研究会「ユーテラス」である。なんと学園祭でラリーズのライブを企画したのだ。
当時はバンドを呼んでライブを企画するなんていうことが大学の学園祭で花盛りであった。その恩恵で随分とおもしろいライブを廉価で見れたものだ。
しかし、ラリーズというのは恐れ知らずもいいところではないか。
学園祭のライブのビラとは思えない高級感のあるモノクロのビラと共に前売券が売られ、僕も買ってしまった。

1987年11月1日、僕は昼間の光を完全に遮断した教室に座ってラリーズを見た。
自分の人生の中で唯一のラリーズ体験だ。
その頃聴き込んでいたガリガリのバンドの比べて、ラリーズの音には不思議な透明感があった。
何者にも真似できない何物かがあった。

そして、しばらくした後のモダ〜ン・ミュージックでかかっていた音、それはその時に経験したラリーズの音だった。
クリアなスタジオ録音の音。この頃、ラリーズのアルバムが出ると噂されていたのだ。
しかし、彼らのアルバムが出ることはなかった。

今ではブートだかなんだかわからないものが結構手に入るらしい。
しかし、音源がないというのが昔のラリーズのステータスだった。
その状況を打破するように3枚のCDが出たのが90年代の初め。いずれも過去の音源を発掘したもの。
そのうちの一枚がこれだ。1977年のライブ。
これがあればいいというものでもないが、これがあってくれてよかったと思う。
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2010年09月26日

DRUNKS WITH GUNS「SECOND VERSE」

DRUNKS WITH GUNS「SECOND VERSE」

DRUNKS WITH GUNS「SECOND VERSE」(1983)

80年代に「病気」という言葉が流行った。「ビョーキ」と表記した方が正しいかも知れない。
要するになんだか人と違った様子で、少しばかり挙動不審で、なんだかそれがいいのか悪いのかよくわからなかったけど。
まあ、日本の流行語でカタカナで表記するようなものは軽いモンです。
ちょっと自意識過剰で変わり者ぐらいを病気だ変態だ言っていた気楽な時代です。

でも、どんなところにも本物はいるのだ。
このドランク・ウィズ・ガンズ、これは本物です。
80年代前半から半ばにかけてのオハイオ出身のバンドです。

強力に捩れて重たい雑音、絞り出る発狂気味の叫び。
本当に狂っているかのような何かが滲んでしまっている音は、普通に人にはただの責め苦にしか思えないのでは。
本当は普通なくせに変わったふりをして、それが偉いと思っていた奴らとは格が違うのだ。

多分正式にはアルバムを出していないと思う。シングル等の音源をまとめたのがこの盤だ。
あまりお勧めはできないが、行けるところまで行ってみようという志を持っている人は是非。
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2010年08月23日

割礼「PARADAISE・K」

割礼「PARADAISE・K」

割礼「PARADAISE・K」(1987)

割礼の最初の単独音源である。
当時はミニ・アルバムという形だったけど、今年になってCDで改めて再発になった。

今聴いても本当にいい。
どこにもありそうな音で、でもどこにもない不思議な音。
サイケデリックといえばサイケだろうけど、それでは全てを言い尽くしたことにはならない。
なんなんだろう、こう感じ。割礼は割礼でひとつのジャンルなんだろうと思う。

当時はライブでよく聴いていた曲が並んでいる。
だから懐かしくもあるけど、本当にいい曲ばかりだ。

やっぱり割礼が差別化されているのは宍戸の声と歌詞なんだろうか。
「競い合う悪癖・病癖に」とか「今日一日情熱的に」とか微妙に不思議な言葉遣いは、不思議に剥き出しになったロマンチシズムだった。
それがあの声に乗ると、音の形が他のものと違うように聴こえるのだ。

こんなバンドが普通にいたのだから、80年代のライブハウスはとても面白くて刺激的で楽しい場所だったのだ。
そして、割礼はまだその場所にいる。

その他無人島に持って行きたい作品
割礼「割礼LIVE '88」(1988)
割礼「ネイルフラン」(1989)
割礼「ゆれつづける」(1990)
割礼「IS IT A HALF-MOON OR FULL-MOON?」(2種類)(1998)
割礼「空中のチョコレート工場」(2000)
割礼「星を見る」(2010)
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2010年08月09日

WIPERS「WIPERS BOX SET」

WIPERS「WIPERS BOX SET」

WIPERS「WIPERS BOX SET」(2001)

よく憶えていないけど、このバンドもグランジ以降再評価されたのかな。
ニルヴァーナ絡みだっけ。まあ、そんなことはどうでもいいか。

まだ、アメリカでパンクというものが認知されていなかった70年代の終わりから活動しているポートランドのバンド。今もひょっとしたら活動しているのかな。
しかし、一番旬だったのは80年代半ばぐらいまでじゃないかと思う。
その頃の初期のアルバム「IS THIS REAL?」「YOUTH OF AMERICA」「OVER THE EDGE」をコンパイルした3枚組。今でも手に入りやすく、これで初期のほぼ全てが押さえられるという優れモノ。
独特の湿ったメロディ・ラインとディストーションのかかったギターによるロック。パンクというより普通のロックだけど、それがとってもカッコよくてはまる。

アメリカのローカル・シーンの豊穣さというのは全体論だけをなぞった音楽史では語れない。
パンクがどうのグランジがああだみたいなことでは捉えることはできない。そこにいたバンドはそんなことを意識したりしていない。
例えばハスカー・ドゥやリプレイスメンツとかもそうだけど、いろいろとレッテルを貼るのは周りなのだ。
彼らは普通にバンドをやっていただけだ。

ワイパーズもそういうバンドだ。
ハスカー・ドゥやリプレイスメンツと同じぐらいセンスはあるし、同じぐらい評価されて欲しい。
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2010年07月20日

LAST RESORT「A WAY OF LIFE :SKINHEAD ANTHEM」

LAST RESORT「A WAY OF LIFE :SKINHEAD ANTHEM」

LAST RESORT「A WAY OF LIFE :SKINHEAD ANTHEM」(1982)

ジャケットを見てもタイトルを見ても完全にOiである。
そして音の方も然りである。

と言いたいところだが、なかなか一筋縄ではいかないところもある。
Oiと言えば、イメージされる音、2ないし3コードの単純な曲についついシンガロングしてしまうフレーズ、無意識に拳を振り上げて「Oi、Oi!」と絶叫してしまうノリ、そういうものがストレートには出てこない。
もちろんそういう要素も多分にあるけど、もっと重たくて濃いパンク・ロックである。

それはそれでカッコいいんだけどな。
Oi好き以外にも聴いて欲しいバンドである。
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2010年07月04日

吉野大作&プロスティテュート「死ぬまで踊りつづけて」

吉野大作&プロスティテュート「死ぬまで踊りつづけて」

吉野大作&プロスティテュート「死ぬまで踊りつづけて」(1981)

吉野大作はなんとなく80年代の日本のニューウェーヴの脈絡の中にいるような扱われ方をしていたと思う。しかし元はもう少し違うところの出自のようであるけど、正直な話、詳しくは知らない。
最初に知ったのは「REBEL STREET」に収録された「ここ、そして、ここじゃない場所」を聴いた時だ。
本当にこの曲はカッコいい。一聴してぶっ飛んだ。
出自はどうあれ、この曲のカッコよさはパンクやニューウェーヴの風に当てられたものだ。この時期にこの性急さはそれでしかあり得ない。

とはいうものの、やっぱりお郷の違いがあって、どっぷりと馴染むのが難しい相手ではある。
一番フィット感があるのはこのアルバムだろう。
タイトルもカッコいいが、音の方もカッコいい。
ジャンル分けとかする前に素直に聴いてみるのがいい。
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2010年06月27日

ZEKE「FLAT TRACKER」

ZEKE「FLAT TRACKER」

ZEKE「FLAT TRACKER」(1996)

やっぱりモーターヘッドというのは偉大な発明だったのだろう。
特定のバンドを捕まえて「発明」なんていうのもおかしな言い方だが、そうとしか言い様がない気がする。
そのバンドのスタイルがひとつのジャンルになってしまうのだから仕方がない。
ラモーンズよりもAC/DCよりもそのスタイルの粘着性と伝播性がモーターヘッドは高いような気がする。

というわけで、数多の継承者を生んでいるモーターヘッドだけど、その中の最優秀なのがこのジークだ。
いろいろ言ってもしょうがない。爆音で轟音、速けりゃいいってもんじゃないけど速くて文句は全くない、ヘビメタのハイトーン・ボーカルは立入禁止。
そういう世界だ。そういうものだ。
モーターヘッド度が最高級のレベルのバンド、そりゃ燃えるよ。

これはセカンド・アルバム。
これ以外のアルバムもほぼ変わらない。その辺も最高。

その他無人島に持って行きたい作品
ZEKE「KICKED IN THE TEETH」(1998)
ZEKE「'TIL THE LIVIN' END」(2004)
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2010年06月13日

THIS HEAT「DECIET」

THIS HEAT「DECIET」

THIS HEAT「DECIET」(1981)

変に評価されてるな、このバンド。確かにユニークではあるけど。
アルバムは2枚あるけど、特に評価が高いのはファーストの方。テープのコラージュや雅楽みたいな音を織り込みながら即興の演奏を中心とした音は確かに唯一無二の空間を作り出している。

だけど、そりゃ誰もそんなことをしないだけで、それが本当に優れているかどうかはまた別の問題だ。
でも、誰もしないことをするというのが確かにあの頃の絶対的な評価軸であったのだ。
なのでディス・ヒートは正しい。

とは言っても、自分の感性に忠実になれば、好きなのはセカンドの方だ。やっぱりこっちの方がわかりやすいもん。
わかりやすいというのは開かれているということだ。
そういう意味でこのセカンドの方がファーストより入りやすい。
ファーストはあのジャケットが好きだけど。

それも程度の問題なので、聴く人が聴けばどちらもちんぷんかんぷんであろう。
そこを乗り越えれば新しい可能性は広がる。
とにかく何度も聴いてみることだ。

その他無人島に持って行きたい作品
THIS HEAT「THIS HEAT」(1978)
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2010年05月30日

METALLICA「KILL 'EM ALL」

METALLICA「KILL 'EM ALL」

METALLICA「KILL 'EM ALL」(1983)

「ST. ANGER」が出た時のことだ。
その頃、僕は音楽関係の会社に勤めていて、会社にはテレビでCSの音楽チャンネルが流しっ放しになっていた。そこでメタリカの新曲が流れたのだが、あまりの凄さに会社全体が軽く凍りついた。
僕もしばらく目が釘付けになってしまった。
なんというか、あまりにも過剰な何かに金縛りになってしまったようだった。

メタリカはそういうところがあるバンドだ。
ある時期からあまりにも凄くなってしまった。そしてあまりに過剰になってしまった。それはそれでいいのだけど、なんというかこちらの体力がついていかなくなった。
特にミドルテンポの重い曲はつらい。最後まで聴くと息切れがした。ゼイゼイ。
最近は少し変わってきてるのかな。息切れしてしまってからはあまり聴いてないのだけど。

元々はいわゆるスラッシュ・メタルというジャンルの創始者であり、大枠でメタルというジャンルでありながら、オルタナ関係からも評価されていた。その辺の感じは「GARAGE, INC.」でカバーされている曲に顕著だ。ディスチャージのカバーとか凄いカッコいい。
しかし、より音楽的に深化した以降より、敢えて超初期のスラッシュの頃を推しておきたい。
このファースト・アルバムでスラッシュ・メタルというジャンルがあっという間に確立した。
理屈抜きで凄い。楽しめる。

その他無人島に持って行きたい作品
METALLICA「MASER OF PUPPETS」(1986)
METALLICA「METALLICA」(1991)
METALLICA「LOAD」(1996)
METALLICA「RELOAD」(1997)
posted by はせお at 23:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 無人島 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月23日

JIM MORRISON「AN AMERICAN PRAYER」

JIM MORRISON「AN AMERICAN PRAYER」

JIM MORRISON「AN AMERICAN PRAYER」(1978)

ドアーズとジミへンとT.レックスに共通していること。
それはジム・モリソン、ジミ・ヘンドリックス、マーク・ボランの死後に有象無象の音源が際限なくリリースされたことだ。

ジミへンは最近そうとうしっかりしてきて、かなり整理された。
マーク・ボランは相変わらずか。自分は偏執的なT.レックス/マーク・ボラン・マニアだが、もう正直ついていけない。そろそろ必要なものは手に入ったと思うし。

ドアーズに関しては、レイ・マンザレクあたりが率先して余計なことをしているような気がする。
いまさら色々なものを出されても困るのだ。
必要なのは決定的なものをしっかりとした音質で出すこと。それしかない。

さて、これはジム・モリソンの死後に残された生前の詩の朗読のテープに残されたメンバーが演奏を被せたもの。
いかにも胡散臭い。ちゃんとしたリリースとして出ていたが、今は手に入るのだろうか。

ドアーズは好きで、アルバムは全て持っているけど、さすがにこれは買わないでいた。たまたま友達がくれたので、聴いた。
聴いてみてびっくりした。凄くよかった。
凄く生々しくジム・モリソンの声が響いていた。
「L.A. WOMAN」なんかよりずっといいと思う。
posted by はせお at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 無人島 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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