
頭脳警察「3」(1972)
頭脳警察ほど「伝説」として語られるバンドもないだろう。しかも「伝説」とは「過激」という言葉に置き換えられることが多い。
あまりに過激な内容のために発売禁止になったファーストに集約されるような「過激さ」は本当だろうか。確かに本当だ。頭脳警察は過激な存在だったに違いない。
しかし、政治的な過激さというのはセカンド以降減衰していくような気がする。それを補って余りある過激さをパンタは持っていたと思う。当時の日本のロックやフォークが持っていなかったむき出しの衝動。理屈や情緒ではなく「銃をとって叫べ!」という言い訳の効かない直情。政治的にどうこうではない純度100%の衝動、それがパンタの「過激さ」の正体ではないか。
この一点のみを持ってパンタは早過ぎたパンクだったと思う。
しかも、頭脳警察はそれだけではなかった。壊れそうな繊細さも持っていた。「誕生」はそういうアルバムだ。それに、通常の言葉で表現できない感情や状況を理解不能、感じるしかない言葉を渦巻かせた。「歴史から飛び出せ」を聴くとそう思う。
そういう頭脳警察の全てがこのアルバムにはある。
「ふざけるんじゃねえよ」は世界のロック史上最高峰の純度の激情が込められている。これに比べたらたいていのパンクやハードコアなど子供の遊びである。
その他無人島に持って行きたい作品
頭脳警察「頭脳警察1」(1972)
頭脳警察「2ND ALBUM」(1972)
頭脳警察「誕生」(1973)
頭脳警察「仮面劇のヒーローを告訴しろ」(1973)
頭脳警察「悪たれ小僧」(1974)
頭脳警察「LIVE!」(1990)
頭脳警察「7」(1990)

