2010年02月28日

YO LA TENGO「I CAN HEAR THE HEART AS ONE」

YO LA TENGO「I CAN HEAR THE HEART AS ONE」

YO LA TENGO「I CAN HEAR THE HEART AS ONE」(1997)

このアルバムの曲だと思うのだけど、違うかもしれないけど、PVがあって最高なのだ。
なんかロックを教えるような学校に彼らが行かされて、いかにもロック・バンドのようなことをやらされるのだけど、彼らには当然そういうのは合わないのね。
よく憶えていないけど。

実はあまり聴いていません。ごめんなさい。
最初に聴いたのは「FAKEBOOK」だった。あれっていいアルバムだと思うけど、少し特殊だよね。
なのでかどうか、そこで止まってしまったのだ。
それ以来重い腰はなかなか上がらず、あまり聴かないできてしまった。

重い腰が上がったのがこのアルバム。非常にいい。好きである。
アメリカのバンドって外から見てオルタナとかなんとかレッテルを貼ってみても、本人たちはもっと普通にロックをやっているだけだったりする。ロック・バンドだからどうのこうのという戦略を立てるのはイギリス人や日本人だ。
このアルバムも難しい戦略はない。
ガレージであり、サイケであり、パンクであり、ニューウェイヴであり、カントリーであり、ブルースである。
そういう言葉ですら外部がつけるものだけど。

自分たちの音楽を普通にやる。それだけのことに彼らは自覚的である。
だからあんなPVが作れるのだろう。
そこら辺りがアメリカのバンドのおおらかさであり、素敵なところだ。

その他無人島に持って行きたい作品
YO LA TENGO「FAKEBOOK」(1990)
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2010年02月21日

DEXYS MIDNIGHT RUNNERS「TOO RYE AYE」

DEXYS MIDNIGHT RUNNERS「TOO RYE AYE」

DEXYS MIDNIGHT RUNNERS「TOO RYE AYE」(1983)

このバンドのファーストは本当にカッコよくって大好きだ。アイリッシュの匂いとパンクの熱とクールなカッコよさがいっぱいに詰まっている。
しかし、やっぱり最初にこのバンドを知ったのは「カモン・アイリーン」だった。
とにかくヒットしていた。高校2年の頃だろうか。日本でもヒットしていたけど、イギリスではもっと凄かったらしい。

いわゆるケルティック・ソウルのテイストを全面に出して、かつ相当にポップに仕上がっている。ファーストとはかなり違う感触だけど、これはこれでカッコいい。
そして「カモン・アイリーン」は当然名曲である。いかにもななまりで歌われるクセのあるボーカルのメロディ、アップテンポだけど哀愁の漂うポップな曲。
やっぱりいい曲である。

その他無人島に持って行きたい作品
DEXYS MIDNIGHT RUNNERS「SEARCHING FOR THE YOUNG SOUL REBELS」(1980)
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2010年02月07日

LIP CREAM「LIP CREAM」

LIP CREAM「LIP CREAM」

LIP CREAM「LIP CREAM」(1989)

80年代後半の日本のハードコアの動向を思い出すにつけて、リップクリームの進化・深化はやっぱり特筆に価するのと思う

1985年の彼らのファースト・アルバムが本当に好きだった。完全にハードコア・マナーで作られているのだけど、まだ何と言うかいい意味で隙があって、ラフな音が本当にカッコよかった。

しかし、その後彼らはひたすらに壮絶な音の極みに向かっていく。
完全に隙のないハードコアな音、それはその頃のスラッシュ系の音にも確かに影響されていたのだと思うけど、いやむしろその先駆者だったのかもしれないけれど、とてもそれだけで語れる音ではなかった。
あの性急で切迫感で溢れた音はスタイルだけでこの道を極めようとする浅はかな者たちを一蹴する。
特にPILのドラムが凄過ぎるんだよ。その後のPILの活動振りを知ってしまうと、リップクリームを先鋭化させて、しかもそこに納まらないスケールの大きさで鳴っている音に驚愕してしまう。

音的にも精神的にも行くとこまで行ったラスト・アルバムがこれ。
本当の意味でエクストリームである。壮絶の一言。

その他無人島に持って行きたい作品
LIP CREAM「KILL UGLY POP」(1985)
LIP CREAM「9 SHOCKS TERROR」(1987)
LIP CREAM「CLOSE TO THE EDGE 危機」(1988)
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2010年01月30日

FRANK ZAPPA/BEEFHEART/MOTHERS「BONGO FURY」

FRANK ZAPPA/BEEFHEART/MOTHERS「BONGO FURY」

FRANK ZAPPA/BEEFHEART/MOTHERS「BONGO FURY」(1975)

ビーフハートについて書いた時にも同じようなことを書いたような気がするが、フランク・ザッパも相当難しい人である。
ロック好きが入り込むのに躊躇するようなジャンルというのがあるでしょう。例えば、ジャズ。どこからどう聴いていいのかよくわからんし、入っていっても理解できるのか、あるいは入ってしまったら泥沼なのか。
そういう感じがザッパ個人の単位であるような気がする。
ひとりで一ジャンルである。

僕はザッパに関しては熱心な聴き手ではなく、信奉者でもない。入口から少しばかり入って、様子を伺って戻ってきた感じである。
だから偉そうなことは言えない。

さて、このアルバム。ザッパとビーフハートの共演である。
この二人はハイスクール時代からの友人であり、いろいろと共演・競演しているけど、アルバム一枚丸ごとやっているのはこれだけだと思う。
違ったらごめんなさい。
不思議に聴きやすく、とっつきやすい。二つの不可触領域が交わったら意外にフラットになった感じ。
でもこういう音になるのは大いに理解できる。

入るのがためらわれる泥沼。そこへの格好の入口かも知れない。
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2010年01月24日

嵐「A・RA・SHI」

嵐「A・RA・SHI」

嵐「A・RA・SHI」(1999)

昨年はデビュー10周年で盛り上がっていた嵐。
10周年ということももちろんあるのだろうけど、何より10年経っていいグループになったのだと思う。今が一番旬かも知れない。ジャニーズ系では一番勢いがあるでしょう。
嵐の春が来たのだと思う。
だから今年も飛ばしていくはず。

そんな彼らのデビュー曲。
これ超名曲でしょう。当時思わずシングルを買ってしまったもん。
「You're My SOUL! SOUL!、いつもすぐそばにある、譲れないよ、誰も邪魔できない」というサビのところは悶絶。
調子のいい日はよく脳内BGMになる。

10年目にて初出場の紅白のメドレーのオープニングがこの曲で、少し涙腺が緩みそうだったぐらいさ。
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2010年01月11日

TUMOR CIRCUS「TUMOR CIRCUS」

TUMOR CIRCUS「TUMOR CIRCUS」

TUMOR CIRCUS「TUMOR CIRCUS」(1991)

最近もなにやらハードコアなアルバムを出したりして、まだまだ現役かと思わせるビアフラではある。
しかし、スポークン・ワードのような活動は正直つまらないし、さすがに衰えたかとも思わせるここ数年ではあった。

そんなビアフラだが、デッド・ケネディーズ解散後の80年代終わりから90年代にかけては凄かった。例の合体シリーズでいろいろなバンドと組んで出すアルバムは全て凄かった。
本当に絶倫だった。

そんな中の1枚がこれ。
スティール・ポール・バスタブのメンバー等と組んだバンド。これもまたとんでもなく凄い。
ハードコアっぽい性急さとオルタナっぽい重さと粘着質なサイケっぽさがグチャグチャと混ざっている。
そこにあれだ、ビアフラのうわずったようなボーカル。
完璧だ。

バンドというしがらみから解放され、その都度組む相手を選んで、そのたびに凄い音を出す。本当になんでこんなことが出来たのか。
やっぱりボーカリストという素材としてビアフラの凄さであろう。どんな音にのってもその音を上げて加速させてしまう特異なボーカル。
これが完璧だったのだろう。
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2010年01月03日

GANG OF FOUR「ENTERTAINMENT!」

GANG OF FOUR「ENTERTAINMENT!」

GANG OF FOUR「ENTERTAINMENT!」(1980)

どんなものにも別格というものがあるのものだ。
1枚のアルバムという単位で考えた時、このアルバムこそ別格と呼ぶに相応しい。
パンクという括りでもニューウェイヴでも括りでも別格。アイルランドという括りでも別格。
ロックという括りでさえも別格に思える。
1バンドで1ジャンル、ギャング・オブ・フォーというジャンル。いや、このアルバムがひとつのジャンルですらある。

基本的にはギター、ベース、ドラム、ボーカルのみの音。
余計な装飾は一切なし。楽器の構成がそうであるだけでなく、音の在り方に装飾というものがない。まるで骨組みだけのような音。
だけど、それで十分以上の存在感と衝動の表現が実現されている。

微かに感じるファンクネス、しかしそれは黒人のそれとは全く感触が違う。残酷なほどにジャスト感の高いドラムは冷徹なほど過剰な広がりを見せない。
これは彼らが開発した新しいリズムだ。

そして凄まじいアンディ・ギルのギター。
これも派手なエフェクトは全くない。ひたすら切れるような殴るような金属音をギターという凶器から叩き出す。これほどにソリッドという言葉の似合うギターを知らない。

それほどに冷めていながら、凄まじいほどの熱を感じさせる。
これは一体何なんだ。
最初に聴いてから20数年、どうしてもわからないが完全に了解している。

「Dameged Goods」と「I Found That Essence Rare」の2曲、これだけでも普通のアルバムの数枚分の価値がある。
本当に別格だ。
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2009年12月31日

NIRVANA「BLEACH」

NIRVANA「BLEACH」

NIRVANA「BLEACH」(1989)

このところニルヴァーナ関連の発掘や再発が相次いでいる。
レディングのライブが目玉だけど、もう一方がこのファースト・アルバムのリマスターだろう。意外とそのままにされてきた作品なのだ。
メジャー・デビュー前のライブとカップリングされての再発。ライブの方もレディングと比べて聴くのも一興だろう。

というようなことはともかく、久々に聴いた。
当時はいわゆるグランジのはしりの時期で、グランジがどうとか何もわからずただひたすらにサブポップ関連のバンドを聴き漁っていた。新宿のVINYLにはずいぶんお世話になった。
ニルヴァーナはその中のひとつのバンドでしかなかったし、マッドハニーの方が好きだったような気がする。

今聴くと思ったより音が重くて、この重く引き摺るような感じはメルヴィンズあたりの影響が色濃い。一方で「About A Girl」のようなポップなメロディを持った曲もすでにある。
これがメジャー・デビューして一般向けに磨かれる前の原石なのだろう。

マッドハニーが初めて来日した時に、新宿アンティノックでダムドのカバーを楽しそうにやっているのを見て、ああそういうことなんだと思った。特に凄いことをやろうというんじゃない、世界を変えたいわけじゃない、ただロックが好きでバンドをやっている、そういう感じ。
それの何が悪いことはないだろう。マッドハニーはそれを通してこれた。ニルヴァーナだってそうしたかったんだろう。このアルバムのままでいたかったのだろう。
だけど世界の方がそれを許さなかったのだ。

このアルバムはある意味で、ニルヴァーナの幸せな記憶の証だろう。
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2009年12月27日

VARIOUS ARTISTS「時の葬列」

VARIOUS ARTISTS「時の葬列」

VARIOUS ARTISTS「時の葬列」(1984)

オート・モッドが解散を前提に13回のライブを企画した。それが「時の葬列」だ。
それに参加したのが、サディ・サッズ、マダム・エドワルダ、G−シュミット。
これらのバンドに毎回ゲストを加えてライブは行われていたと思う。

オート・モッド、いうかジュネは自分はシーンの傍流にいると感じていて、その状況を打破するために解散という究極の技を出したようだ。
確かにオート・モッドは捉えどころのないバンドだ。どのシーンにも属してなかったのは間違いない。
他の3バンドもそんなアウトサイダーな匂いを感じさせるバンドだった。マダム・エドワルダなんかハードコアのオムニバスに参加していたこともあったけど、全く違う。どちらかと言えば、元祖ビジュアル系でないか。

その流れをパッケージにしたのが、この盤。オート・モッドと上記3バンドが収録されている。

収録曲で強い印象があるのはサディ・サッズの「Glas Bruch」。
力強いインダストリアル・サウンドとメタリックなビートはその頃であればフィータスやノイバウテンに通じるものがあるし、90年代以降のインダストリアル系のバンドと比べても遜色がない。この時期にこれだけのクオリティを出しているのは凄い。

しかし、なんと言ってもG−シュミット。
「Kの葬列」だ。奇跡のような一曲であり、今でも「何も怖くないわ、何も恐れないわ」というフレーズを聴くと気を失うことができる。
この後、G−シュミットは着実な活動で大きな花を咲かせるが、その原点でありすでにして頂点がこの曲だ。

と書いてきたが、僕は「時の葬列」を一度も見ていない。
このアルバムも微かな記憶の中に仕舞われていた。
しかし、密やかに2002年にCD化され、僅かな繋がりを未来に残している。
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2009年12月21日

SUBLIME「SUBLIME」(1996)

SUBLIME「SUBLIME」

SUBLIME「SUBLIME」(1996)

不勉強にしてこのアルバムしか聴いたことがない。
メジャーデビュー作だが、これを発表する直前にボーカルのブラッドリー・ノウェルが他界したためラスト・アルバムになってしまった。

非常にゆったりとしたビッグ・サウンドである。
出自であろうパンクっぽいところは極めて断片的にしか表われない。
ゆるやかなスカやレゲエのリズムに乗ってカリフォルニアの陽光のごとき抜けのいい音が鳴る。
スカであってもこの頃であればスカコアというのではなくて、もっと大きなリズムの幅だし、へビィ・ロックのような重さは欠片もない。
ある意味、新しい形のアメリカン・ロックと言えるんじゃないかな。

もし〜というのはないけど、バンドが継続していたらレッチリのような存在になったかも知れない。
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2009年12月13日

JUNGLE BROTHERS「V.I.P.」

JUNGLE BROTHERS「V.I.P.」

JUNGLE BROTHERS「V.I.P.」(1999)

ヒップ・ホップは全くの門外漢だけど、このアルバムはよく聴いた。
大雑把な話で言って、レイドバックしたものより尖って狂ったものを好む傾向にあるけど、たまにはオールド・スクールなものも聴くのだ。
まあ、このアルバムがどういう位置付けなのかはよくわからないけど。

1999年のフジに来たんだったな。
その頃、親しくしていた女性から少し勧められたので聴いたのだ。
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2009年12月06日

WATERBOYS「PAGAN PLACE」

WATERBOYS「PAGAN PLACE」

WATERBOYS「PAGAN PLACE」(1984)

80年代の後半ぐらいだから、大学生の頃だろう。
どこかの飲み屋でウォーターボーイズのPVを見ていた。曲はなんだか忘れた。
聴いたことはあったけど、映像を見るのは初めてだった。あの頃はまだまだ音楽の映像は貴重だった。
暗い青い背景でボーカルのマイク・スコットが力強く歌っていた。
奇妙な音楽ばかり聴いていた頃だ。
なんだかとっても正しく素晴らしい音楽に思えた。

力強く、そして正しい。
その時の印象は今もさほど変わっていない。
このアルバムを聴くと今もそう思う。
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2009年11月29日

S.O.B.「DON'T BE SWINDLE」

S.O.B.「DON'T BE SWINDLE」

S.O.B.「DON'T BE SWINDLE」(1986)

ナパーム・デスあたりからだろうけど、「最速」という言葉で音楽やバンドを表現するようになったのだ、80年代の後半には。
元々ハードロックやヘビメタはスピードという基準で語られることはあったし、ハードコアもそういう感覚はあった。やっぱりスラッシュ・メタルあたりからそういう言い方をするようになったんだろうな。
しかし、音楽を明確に数値で評価するするというのは、なんというか、笑った。
なんたって単位がBPMだぜ。なんというかいっそのこと爽快であった。
情緒的なことより性能値。面白いじゃないか。

そんなわけで、世界最速だか日本最速だか忘れたが、日本代表はS.O.B.だった。面白がって買いましたよ、このアルバム。
いや、しかし凄い。
もちろん何もかもなぎ倒して突き進むスピードの炸裂も凄いが、ハードコアもスラッシュもグラインドコアもへったくれもない乱暴な音が凄い。
思想やスタイルにからめ取られることなく、ひたすらにエクストリームな音を爆発させる姿はある種の求道者の姿ではないか。

日本のハードコアに一石を投じ、シーンを活性化させた一枚。
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2009年11月25日

NINE INCH NAILS「BROKEN」

NINE INCH NAILS「BROKEN」

NINE INCH NAILS「BROKEN」(1992)

ここ数年の精力的な活動と裏腹にナイン・インチ・ネイルズはライブ活動を停止した。日本での最後のライブは今年のサマソニでのものとなる。よくわからないけど、活動そのものを停止してしまうのかな。
そもそもトレント・レズナーのワンマン・バンドなので、トレント・レズナーが活動し続ければそれで大勢に影響はないとも言える。
しかし、変に多彩な男であるからして、ナイン・インチ・ネイルズでの活動、特にライブ活動というフォーマットが無効になると少しばかり困ったことになるはず。
ナイン・インチ・ネイルズはれっきとした「バンド」である。

その「バンド」たるナイン・インチ・ネイルズがその本領を爆発させたのがこの盤であろう。ギターがこれでもかと前面にフィーチャーされ、ナイン・インチ・ネイルズが持つサドとマゾとアンビバレンツな激情が音の面でも露になっている。
トレント・レズナーという個人ではなく、ナイン・インチ・ネイルズがバンドとしての肉体性を獲得した瞬間だ。
こんなことをやられてしまうと、これはどうにもこうにも抵抗できない。誰が何と言おうと、リフもギターの音も曲の構成も何もかもカッコよくてしょうがないもの。

綿密な音の構築者としてのトレント・レズナーとバンドとしてのナイン・インチ・ネイルズ、これはやっぱり両方揃っていて欲しい。
その奇跡的な融合が行われるのがライブなら、やっぱりいつかライブ活動を再開して欲しい。

「Wish」はグラミー賞だったっけの「ベスト・へビィ・メタル・ソング賞」だったっけを受賞した。笑ったけど、本来の意味ではその通りかも知れない。

その他無人島に持って行きたい作品
NINE INCH NAILS「THE DOWNWARD SPIRAL」(1994)
NINE INCH NAILS 「THE PERFECT DRUG VERSIONS」(MINI ALBUM)(1997)
NINE INCH NAILS「CLOSURE」(VIDEO)(1998)
NINE INCH NAILS「THE FRAGILE」(1999)
NINE INCH NAILS「WITH_TEETH」(2005)
NINE INCH NAILS「YEAR ZERO」(2007)
NINE INCH NAILS「SLIP」(2008)
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2009年11月21日

BAUHAUS「1979-1983」

BAUHAUS「1979-1983」

BAUHAUS「1979-1983」(1986)

再結成して、休止して、再々結成して、アルバムを出して、本当に解散してしまったようだ。
どんなバンドであれ再結成というのはあまり感心しないのだけど、1998年の再結成のステージで完璧に近いパフォーマンスを見せつけられると意見は揺らぐというものだ。
この4人が揃った時にしか発生しないマジック。その魔法をかけられてしまった身としては、もう一度見ておきたかった気もする。
ただ、解散前の最後に出したアルバムにはあまり魔法が感じられなかったので、まあ仕方がないかとも思う。

当時のアルバムはどれもそれぞれによいと思うが、パンク〜ニューウェイヴの流れのバンドなので、シングルを多数出している。
それらが非常に素晴らしく、またアルバムに未収録だったりする。
最近はボーナストラックとして収録されているかも知れないし、ベスト盤もいろいろ出ているかも知れないが、その辺の集大成としてはこれが一番いい。
解散後に出たアナログ二枚組のベスト盤。
シングル曲を網羅しつつ、代表曲は完璧に押さえてある。
もの凄い密度である。
一番濃くて、一番バラエティに富んでいる部分を抽出してある。

CDではアルバム未収録曲を中心に1枚に編集されて出ていたように思う。

その他無人島に持って行きたい作品
BAUHAUS「IN THE FLAT FIELD」(1980)
BAUHAUS「MASK」(1981)
BAUHAUS「THE SKY'S GONE OUT」(1982)
BAUHAUS「PRESS THE EJECT AND GIVE ME THE TAPE」(1982)
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2009年11月15日

DIDJIT「HEY JUDESTER」

DIDJIT「HEY JUDESTER」

DIDJIT「HEY JUDESTER」(1988)

オレが聴いたことがあるのは4枚のアルバムだが、正直どれを取っても同じだ。悪い意味で言っているんじゃない。
確かにどのアルバムも音的には同じだけど、どれを取っても最高だからな。

それまで人が手で回していた車輪にモーターをつけてプチっとスイッチを押したら急に回転速度が上がったようなロックンロール。
変な表現かな。でもギターのけたたましい連射音を聴いているとそんな感じがしてならない。
聴く者の心拍数をアップさせるは確実な音。

基本的には割りとオーソドックスなロックだと思うんだけど、加速の仕方とささくれた音が90年代の音をきっちりと予感させる。
グランジなんて言葉はまだなかったけど、アメリカのアンダーグラウンドはもうすでにやっていたことを証明している。

スティーヴ・アルビニに「80年代で最高のロックンロール・バンド」と言わせたバンドである。

その他無人島に持って行きたい作品
DIDJIT「FUZZJOB」(1987)
DIDJIT「HORNET PINATA」(1990)
DIDJIT「FULL NELSON REILLY」(1991)
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2009年11月09日

想い出波止場「水中JOE」

想い出波止場「水中JOE」

想い出波止場「水中JOE」(1991)

80年代後半から90年代初頭にかけて何度も想い出波止場のライブを見た。関西系に異常に興味を持っていた頃だ。当然のように想い出波止場にも接する機会が多かった。
ただ、なんだかあまり印象に残っていないのだ。相当に個性的な音だし、もう少し強い印象があってもおかしくない。
でも花電車やOFF MASK 00や赤痢のように強く憶えていない。

やっぱり非常にフリースタイルだからだと思う。憶えやすい一定のフォーマットの範疇に想い出波止場はいなかった。
ライブも毎回微妙に違う印象を持っていたはずだ。だから、非常に個性的という感触は残っていても音の形があまり手元にないのだ。
それがこのバンドの凄いところかも知れない。

そういうことで?、音源もあまり持っていない。
このセカンド・アルバム(だと思うけど)はタイトルが気に入って買った。
これを聴くと少しばかり当時のライブを思い出す。
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2009年11月04日

TEENAGE FANCLUB「BANDWAGONESQUE」

TEENAGE FANCLUB「BANDWAGONESQUE」

TEENAGE FANCLUB「BANDWAGONESQUE」(1991)

イギリスでもアメリカでも何でも来い!という時期だったし、スコットランド?いいよいいよどんどん来やがれだった(ナンのこっちゃい?)。
ソニック・ユースを中心としたアメリカのアンダーグラウンドの動き、少しばかりそれに呼応するようなイギリスの後にシューゲイザーと呼ばれるようなバンドたちや、それよりもさらにへビィなサイケデリックな音を出すバンドたち。とりわけその辺には敏感だった。
なので、ティーンエイジ・ファンクラブにもすぐに反応した。
しかし、ファーストのCDはなかなか手に入らなかったな。苦労したよ。

苦労はしたけど、ファーストはいまひとつよくわからなかった。なんとなく面白くはなりそうなんだけどな、と思いつつあまり聴かなかった。
録音がよくなくって、なんだかモタモタしてる感じもしたしね。
しかし、その次のこのアルバム、これはよかった。
音は数段階バージョン・アップしていた。バンドのやりたいことがはっきり見えたような気がした。

ソニック・ユースへの回答というようなこともその当時は言われていたのだ。確かにノイジーな部分もあるけど、そういったことも滲ませながら、ようするに普通にいい音楽をやりたいだけのバンドなのだ。
だから曲もとっても練られてポップである。演奏もきちんとしたバンド・サウンドである。
そこが愛される所以だろう。

その他無人島に持って行きたい作品
TEENAGE FANCLUB「A CATHRIC EDUCATION」(1990)
TEENAGE FANCLUB「THIRTEEN」(1993)
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2009年11月01日

MOUNTAIN「THE BEST OF MOUNTAIN」

MOUNTAIN「THE BEST OF MOUNTAIN」

MOUNTAIN「THE BEST OF MOUNTAIN」(1973)

この辺のアメリカン・ロックはあまり聴かないのだ。この辺というのは、70年代あたりで少し泥臭い感じのヤツである。
でも何故かこのベスト盤は持っているのだ。

何故かというのでもない。the原爆オナニーズが「Mississippi Queen」のカバーをやっていたからだ。原爆階段でもやっていたな。
あとはボアダムズを始めた頃の山塚アイがゲス・フーやユーライア・ヒープと一緒にマウンテンの名前を出していた。ボアダムズは元々ハナタラシでの活動があまりにも過激になって継続できなくなった山塚が「演奏ができない人間が集まって普通のロックをやってぶっ壊れてしまっている」ようなバンドとして始めた。なのでライブではブラック・サバスのカバーをやっていたりしたのだけど「普通のロック」の代表としてマウンテンを挙げていたのだ。
原爆の「Mississippi Queen」はカッコよかったし、なのでこのレコードを聴いてみたのだ。

オリジナルの「Mississippi Queen」はもちろんカッコいい。
骨太で飾りのないブルースから発展したロックだ。
ギターのレスリー・ウエストの重厚な体格とそれに見合ったしっかりしたテクニックは本物だ。
どこかのテレビに出た時の「Don't Look Around」の映像を見たことがあるけど、ルックスのカッコよくなさと音のカッコよさの反比例は見事だった。

泥臭くて、でもしっかりしたロックを聴きたい時はこのアルバムを聴いてみることにしている。
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2009年10月25日

BIG BOYS「THE SKINNY ELVIS」

BIG BOYS「THE SKINNY ELVIS」

BIG BOYS「THE SKINNY ELVIS」(1993)

テキサスというとやっぱりアメリカ南部、遠く日本から眺めれば保守派の権化のような土地であるように見える。
テンガロンハットを被ったカーボーイ風の農民が巨大な畑でトウモロコシを生産しているようなイメージである(かなり偏見)。
そんな土地にも、いやそんな土地だからこそパンク・バンドはいる。

正統派の力強さを堪能できるオフェンダーズから変態派最右翼のバットホール・サーファーズまで、パンク/ハードコアの黎明期から多くのパンク・バンドをテキサスは生み出してきた。そう、バットホール・サーファーズも出自はテキサス・パンクだ。
その中できちっと真ん中にいるのがビッグ・ボーイズだ。

パンクの基本を抑えつつ、サックスが絡んだりカントリーやファンクの味付けも満載で、懐が深い音である。乾燥した音も特徴。イギリスのバンドでは絶対に出ない音だ。
80年代にはこういうユニークなバンドがアメリカ中にいて、それぞれにパンクを追及していた。
巨大なアメリカが「パンク」という共通認識を持つのはニルヴァーナやグリーンデイ以降だ。

これと「THE FAT ELVIS」で多分ほぼ全音源がコンパイルされている。
どちらもおもしろい。

その他無人島に持って行きたい作品
BIG BOYS「THE SKINNY ELVIS」(1993)
BIG BOYS「WRECK COLLECTION」(2002)
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