2010年05月17日

FRICTION「'79 LIVE」

FRICTION「'79 LIVE」

FRICTION「'79 LIVE」(2005)

フリクションにはあまり興味が持てなくて、80年代からシーンに入った者にとっては実は難しいバンドなのだ。少し過去のバンドという感じもあったし、現役感という意味では圧倒的にE.D.P.Sだった。
一番よくなかったのは「軋轢」の音のスカスカさ加減だった。まずはあのアルバムを聴いてみるもんでしょう。それがあんな感じだった。よくなかった。
あれが自分を萎えさせたと思う。

本当は凄いんだろう、そうは思ってはいた。みんなそう言うんだものね。
それを体験する手段といえばライブだ。
実際、90年代に入ってからだけど数回見たライブはどれも凄かった。最近のレックと中村達也の二人でも凄いと思う。

でも、やっぱり初期のツネマツ在籍時の凄さを体感してみたいもんでしょう。エクスキューズ抜きで感じてみたい。
それに一番近いのはこのライブなのかな。
ライブ盤もいろいろ出ているけど、これが当時の緊張感を一番伝えているような気がする。
気がするけど、本当にそうかはわからない。なにせその場にいたわけではないのでね。

その辺の逡巡は別にして、単純にこのアルバムの音はやっぱり凄いと思う。
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2010年05月09日

PAGANS「SHIT STREET」

PAGANS「SHIT STREET」

PAGANS「SHIT STREET」(2001)

1977年にクリーブランドで結成されて、1979年には(一旦は)解散。時期的にはモロにパンクだが、音の方は素直にパンクでございますで片付けてしまうわけにはいかない。
クリプトから音源がリリースされていることからも察せられるように、完璧なガレージである。
そう、完璧なガレージ・バンドだ。

90年代になってからのガレージの再燃を完璧に先取りしている。
90年代のガレージは元来のガレージをテイストを持ちつつよりハードにより加速して展開していた。代表格がNEW BOMB TURKSだけど、このPAGANSはその10年以上前に同じことをやってしまっている。
60年代のガレージ・サイケのささくれ具合をそのままに、パンクの爆発力とスピード感を携えて、濃い目のガソリンをぶちまけて火をつけた感じ。
とにかく燃えるのだ。

当時は4枚のシングルしか残していないバンドだったけど、21世紀になって2枚の音源が出された。
「THE PINK ALBUM...PLUS」と「SHIT STREET」。どちらも素晴らしい。
確かに数少ない音源や未発表モノやライブを寄せ集めたものではあるけど、それ以上の価値はある。

その他無人島に持って行きたい作品
PAGANS「THE PINK ALBUM...PLUS」(2001)
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2010年05月02日

CURE「KISS ME, KISS ME, KISS ME」

CURE「KISS ME, KISS ME, KISS ME」

CURE「KISS ME, KISS ME, KISS ME」(1987)

カッコつけたくてしょうがなかった年だったから、大学に入ってすぐに「どんなバンドを聴くの?」の問われて「キュアーやバニーメン」と答えたのだ。エコー・アンド・ザ・バニーメンはともかく、キュアーはそんなに聴いていなかった。
いや、むしろ好きじゃなかった。
でもそういう風に答えるのがカッコよかったのだね、80年代の半ば頃はね。

その頃はせいぜい「PORNOGRAPHY」の時期で、キュアーも暗い、下手すればポジパンなどと呼ばれていたのだ。少しばかりその頃の僕にはつらかった。
ロバート・スミスには注目していたけど、それはバンシーズにギタリストとして参加していたからだ。バンシーズでのロバート・スミスのギターは超絶にカッコよかった。

バンシーズから戻ってからのキュアーは変わり始める。
「要するにいい曲を書いて歌えばいいのだ」と悟ったロバート・スミスはそれまでとは違ったポップな一面を見せ始める。その頃から次第にキュアーに惹かれ始めた。
しかし、それほどストレートな人でもないので、ポップな面とダークな面を行き来しながらキュアーは螺旋を描いていく。

その螺旋の中で一番ポップに振れたアルバムがこれかも知れない。
タイトルからして狂躁的だ。ロバート・スミスにしては目一杯に躁状態だったに違いない。
このアルバムが好きである。

なんと言っても「Just Like Heaven」が入っている。
ダイナソーJR.がカバーしたことで知名度が上がったかも知れないこの曲、やっぱり素晴らしい曲だ。
本当にいい曲は一生に何度も書けない、それは特殊な事情の時に書けるものだ。そんなことを大瀧詠一が言っていた。
これは正にそういう曲だ。

2007年のフジロック、23年振りにキュアーが日本に来た。
本当に素晴らしいステージだった。
キーボードがいない分、完全にバンドの音になっていて、キュアーが極めて特殊な音構造を持ったバンドであることが明らかになった。
その中でも「Friday I'm In Love」(本当に金曜の夜だった)から「Just Like Heaven」に続くところが頂点だった。
あれは本当に天国のようだった。

その他無人島に持って行きたい作品
CURE「THREE IMAGINARY BOYS」(1979)
CURE「PORNOGRAPHY」(1982)
CURE「THE TOP」(1984)
CURE「WISH」(1992)
CURE「SHOW」(1993)
CURE「GREATEST HITS」(2001)
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2010年04月25日

酒井法子「碧いうさぎ」

酒井法子「碧いうさぎ」

酒井法子「碧いうさぎ」(1995)

まあ、ああいった事件はあったけど、それとこれとは別問題だ。
つまり、ドラッグやったぐらいの話でその人の音楽的な評価を変えているようでは、例えばロックやジャズのようなジャンルはそもそも成り立たない。
僕は全く気にしていない。

僕は70年代中心とした歌謡曲マニアで、その辺りが自分の音楽的ルーツだと思っているけど、さすがにルーツというだけあってなかなか体質的なところから抜け切らない。
そういう人間からすると、90年代に入ってからJ−POPつうの?が出てきてから歌謡曲という概念が薄れてきて、10年も経つとほぼ完全になくなってしまったのが残念でたまらない。
1995年当時にはすでにそのような淋しい気持ちを抱いていたのだけど、この曲はそんな心の隙間を埋めてくれたものです。
これは完璧な歌謡曲です。J−POPに非ず。

アイドルとしての酒井法子には全く興味がなかったけど、この曲は名曲だと心底思います。
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2010年04月19日

MAGIK MARKERS「A PANEGYRIC TO THE THINGS I DO NOT UNDERSTAND」

MAGIK MARKERS「A PANEGYRIC TO THE THINGS I DO NOT UNDERSTAND」

MAGIK MARKERS「A PANEGYRIC TO THE THINGS I DO NOT UNDERSTAND」(2006)

ケンタッキー州の3人組。これ以上の情報がほぼない。
サーストン・ムーアのお気に入りらしい。あの男もやたらと細かいところまで目配りしてるからな。

音の方はほぼ完全に即興であり、このファースト・アルバムもライブである。この手のノイジーなバンドではまずはライブというのはよくあるパターン。
即興と言っても、ジャズなどのそれとは全く異なる完全にあらゆる制約から逃れようとするかのようなフリー・フォームである。フィードバックし放しのギターとどしゃめしゃなドラム、それに女性による絶叫するようなポエトリー・リーディングとスクリーム。
完全にそういう世界の音の螺旋が紡がれていく。

こういう方法論はもはや21世紀ともなればあまり新鮮味はない。しかし、それを無視して徹底する様はある意味で潔い。

セカンドではずっと整合性のとれた音を出すようになった。
それはそれでなかなかよろしい。

その他無人島に持って行きたい作品
MAGIK MARKERS「BALF QUARRY」(2009)
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2010年04月11日

SONICS「HERE ARE THE SONICS!!!」

SONICS「HERE ARE THE SONICS!!!」

SONICS「HERE ARE THE SONICS!!!」(1965)

ガレージと言えば最古参として必ず名前が挙がります。
60年代のガレージ・サイケ、ガレージ・パンクの中でも代表格かな。
「ナゲッツ」にも収録されていたと思うけど、その中でも極めて凶暴な音を出していたと思う。

同時期のイギリスのバンドと同様にリズム&ブルースに影響を受けていて、その辺の曲も大量にカバーしているけど、そう、とにかく音が凶暴。ディストーションのかかったギターも、強力なシャウトも際立っている。
ビートルズやストーンズから始まった「ロック・バンド」という形態が様々に枝分かれしていった過程で、MC5に繋がっていく根っ子の部分がこのバンドだと思う。

そんな彼らのファースト・アルバム。
1965年とは思えないほどに凶暴である。

その他無人島に持って行きたい作品
SONICS「BOOM」(1966)
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2010年04月05日

HANG ON THE BOX「DI DI DI」

HANG ON THE BOX「DI DI DI」

HANG ON THE BOX「DI DI DI」(2003)

最初はほんの興味本位だったと思う。だって中国の女性パンク・バンドだよ。そりゃ聴いてみたくなるでしょ、普通。
それで聴いてみたのがファースト・アルバム。まあ、可愛らしいね、ぐらいの感想だった。

しかし、女子というのは覚醒する時は急速に覚醒するのだ。
それは赤痢の時に思い知った。それと同じような経験を15年振りにすることになるのだ。

彼女たちのライブを初めて見たのは2001年の9月だった。
ロリータ18号でのライブでのこと。あの日は韓国のノン・ストップ・ボディも出ていて、アジアの女性パンク・バンドの素敵な競演の日だった。

初めて見たハング・オン・ザ・ボックスはCDで聴くのよりずっと音がしっかりしていて凄くよかった。
というか、マジでカッコいいと思ってしまった。
特にボーカルはなんというか北京だとか女性だとかそういうエクスキューズを超えた存在感があってカッコよかった。
これは本気で化けるかも知れないと思った。

そして、完全に化けたのがこのセカンド・アルバム。素晴らしく素敵だ。
パンクと言えばパンクだが音楽的にはもっと色々な要素を吸い込んで呼吸している。その自由な有り様は初期のニューウェイヴ、もっとはっきり言っちゃうと80年代の日本の女性バンドに極めて近い。つまり、ZELDAやD−DAYやRAPやキャーである。
とっても自由で瑞々しくて、本来パンクというものはこういうことじゃないか、とすら思ってしまう。

この後、もう一回来日して、アメリカにツアーなんかも言っていたみたいだけど、その後は音信不通。
かなり残念だけど、このアルバムが手元に残っているのが本当に嬉しい。
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2010年03月28日

HUSKER DU「LAND SPEED RECORD」

HUSKER DU「LAND SPEED RECORD」

HUSKER DU「LAND SPEED RECORD」(1981)

ハスカー・ドゥは本当にいいバンドだった。時期的なものや音の感じからパンク・バンドと見なされていたけど、普通にカッコいいロック・バンドだった。
80年代のUSアンダーグラウンド・シーンの中のハードコア・パンクは非常に範囲・量ともに豊富で、それ故に曖昧だ。なんでもそこに入れてしまう感じがある。
ハスカー・ドゥはボブ・モールドとグラン・ハートという優れたソングライターがいて、音はハードだったけどメロディのしっかりしたロック・バンドだった。
後期はよりいっそうメロディアスな部分が前面に出てくる。
音の感触もパンクから後のグランジにブリッジするような音とも言える。

しかし、元々は滅茶苦茶といっていいぐらいのハードなパンク・バンドだった。お郷はしっかりとそこなのである。
その有り様をあまりにも生々しく記録したのがこのファースト・アルバムである。
もうどうなの?どうかしちゃったの?と聞きたくなるぐらいのスピードと爆裂だけの音である。無茶苦茶殺伐としている。
こちらの方はこれで最高にカッコいい。

その他無人島に持って行きたい作品
HUSKER DU「EVERYTHING FALLS APART」(1982)
HUSKER DU「METAL CIRCUS」(1983)
HUSKER DU「ZEN ARCADE」(1984)
HUSKER DU「NEW DAY RISING」(1985)
HUSKER DU「CANDY APPLE GRAY」(1986)
HUSKER DU「THE LIVING END」(1994)
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2010年03月22日

ROLLING STONES「LOVE YOU LIVE」

ROLLING STONES「LOVE YOU LIVE」

ROLLING STONES「LOVE YOU LIVE」(1977)

ストーンズはわかり難くて、昔はあまり好きじゃなかった。リフのはっきりしたアップテンポの曲はカッコいいと思ったけど、なんだかよくわからなかった。
そんなもんでしょう、若い頃は。

しかし、ストーンズをわかる奴も多いようだった。
大学生の頃、ストーンズ好きの集まるサークルがあって、友達がそこにいたので少し顔を出したりしていたのだけど、ああストーンズが好きな奴っているんだなと思った。
そして、なんとなく馴染めない人たちが多かった。なんていうか、マニアックで偏屈な感じなのだ。
よく言われることだけど。

本当にストーンズの良さが身に沁みてわかったのはひょっとして40近くになってからかも知れない。
うまく言えないけど、あのズブズブな感じがフィットする。
それで何十年もやってるのが凄いのか。

このライブもある意味、ズブズブである。
C面がどうのこうのみたいなことは言わない。
久々にCDで聴いてみたけどよかった。
なんかよくわからんけど気持ちいいのだ。
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2010年03月07日

ACID EATER「VIRULENT FUZZ PUNK A.C.I.D.」

ACID EATER「VIRULENT FUZZ PUNK A.C.I.D.」

ACID EATER「VIRULENT FUZZ PUNK A.C.I.D.」(2007)

ノイズ界のロック・ゴッド「マゾンナ」こと山崎マゾ、ということになっているらしいが、僕は実は彼との接触が少ない。
音源はちゃんと聴いたことがなかったし、数回ライブで遭遇したことがあるぐらいか。自分でも少し意外な感じがする。
ちゃんと聴いたのは、遅ればせもいいところのこのアルバム。
元エンジェリン・ヘヴィ・シロップの戸田房尾とふたりで始めたデュオが「クリスティーナ23 ONNA」で、それが改名したのがこのアシッド・イーターらしい。
詳しい事情はわからん。

詳しい事情などいらん。このアルバム、かなりキレていて素晴らしい。
ガレージ・パンクが基本なんだけど、基本なんかどこかに吹っ飛んでしまうくらいにバーストしまくっている。そして、すごく変。
音はノイズで全面的に過剰に装飾され、ファズだかディストーションだかかかり過ぎてハウっているというか、音として崩壊したギターが炸裂。曲の方は正統派で上質のロックンロール。

過剰な方向に進むことでロックは進化してきたと思うが、過剰も行き過ぎると奇形を生む。
そんな奇形の典型。しかしそんな奇形がまたその先を生むのである。
posted by はせお at 23:20| Comment(1) | TrackBack(0) | 無人島 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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