2009年10月18日

VARIOUS ARTISTS「DEAD TECH SAMPLER」

VARIOUS ARTISTS「DEAD TECH SAMPLER」

VARIOUS ARTISTS「DEAD TECH SAMPLER」(1986)

日本のアンダーグラウンド・シーンのバンドを集めたオムニバス。それだけなら珍しくない。この頃からそういうものはたくさんあった。
しかし、これはドイツ盤である。ドイツでどれほど日本のシーンが注目されていたかは知らない。
まあ、これとてさほど不思議なことではない。世界中にマニアやフリークスはいるものだ。そういう人間がひとりでも本気になればこういったものはできる。

とはいうものの、問題は内容であって、この盤の内容は凄まじいの一言。当時の日本でもこれだけのものはできなかったはずだ。
収録バンドがまずはすごい。
非常階段、ボアダムズ、ハイライズ、NULL、ルインズ、YBO2、ZEITLICH VERGELTER、A.N.P。
この組み合わせはバンド同士の交流関係を考えてもなかなかあり得ない。
しかもこの盤にしか収録されていないテイクが目白押しである。既存のものを寄せ集めたものではない。はっきり言って驚異的である。
特にハイ・ライズ。ここでしか聴けない初期の凄まじく振り切れている演奏がちびりそうである。
ZEITLICH VERGELTERの演奏なんていうのもかなりレアだ。
これを編集した人間に会ってみたいものだ。

この続編で「DEAD TECH U」というのも出ている。
そちらにはレニングラード・ブルース・マシーンやオフマスク00の、やっぱりその盤でしか聴けないテイクが入っている。
それも必聴。
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2009年10月13日

RAVEONETTES「WHIP IT ON」

RAVEONETTES「WHIP IT ON」

RAVEONETTES「WHIP IT ON」(2002)

これ、久々に聴いたらカッコいい。
デンマークの男女2人組。

@全曲同じキーで録音する、A3コードしか使わない、B曲は全て3分以内、Cハイハットやライド・シンバルは使わない、というのが彼らが自らに課したルールらしい。
このアルバムはB♭マイナーで統一されている。
そんなけったいなルールを明示的に課すことの意味とかには興味がない。しかし、その結果できた音がカッコよければそれでOKだ。

ギターのノイジーな感触の気持ちよさ、これは確かにジーザス&メリー・チェインに通じるかも知れない。
メンバーが2人なので打ち込みも使っているのだろう。その辺の律動もジーザスに通じる。
そして、そのベースに乗っかる極上にポップな曲、これもジーザスだ。
ん、単なるジーザス&メリー・チェインの遅れてきたフォローワー?

いや、そんな言い方に意味はないね。
本当にカッコいいんだ。もう本当にそれが重要。
それだけが重要。

次のアルバムはB♭メジャーで統一されている。
当然そっちのほうが明るい感じ、でもオレはやっぱりマイナーの方が心地いいね。

その他無人島に持って行きたい作品
RAVEONETTES「CHAIN GANG OF LOVE」(2003)
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2009年10月12日

VELVET MONKEYS「RAKE」

VELVET MONKEYS「RAKE」

VELVET MONKEYS「RAKE」(1990)

ベルベット・モンキーズはドン・フレミングが最初に組んだバンド。
大体の音源は「ROTTING CORPSE AU-GO-GO」というコンピレーションに収められている。ぶっ壊れたロックンロールはドンの原点であり、当時のシミー・ディスクの雰囲気をよく表している。

解散してかなり経ってからこのアルバムで一時的に復活した。
架空の映画のサントラという仕立てになっていて、参加メンバーはドン・フレミングと盟友ジェイ・スピーゲルはもちろん、サーストン・ムーア、J.マスシス、ジュリア・キャフリッツなどその筋の強者たち。
まあ、その辺の連中が集まった一種のお遊びみたいなものなのだろう。
そうは言っても時は1990年、この連中が集まってつまらんものが出来るはずはない
メンバーからして想像通りのカッコいい音になっている。

その他無人島に持って行きたい作品
VELVET MONKEYS「ROTTING CORPSE AU-GO-GO」(1989)
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2009年10月05日

ECHO AND THE BUNNYMEN「PORCUPINE」

ECHO AND THE BUNNYMEN「PORCUPINE」

ECHO AND THE BUNNYMEN「PORCUPINE」(1983)

やっぱりファーストが圧倒的に良くって、その辺は元祖サイケのドアーズみたいなのだ。
でも、セカンドとサードはいける。

そのサード・アルバムだがやっぱりクオリティは高い。
ファーストの深夜の森、セカンドの冬の海岸と続いた大自然の驚異なジャケットもここまで来ると圧巻だ。
(この後、鍾乳洞という大物が来るけど)

ロック・バンドとしての佇まいのカッコよさ。ある種正統派のロックでありながら、新しさを感じさせる音。
今聴いても本当にいけてる。
このアルバムもやや80年代的な脆弱さ(ギターの高音重視のキンキンさとか)はあるけど、やっぱりカッコいい。

「Back Of Love」もいいけど、一曲目の「The Cutter」にはやられる。いつでもやられる。

その他無人島に持って行きたい作品
ECHO AND THE BUNNYMEN「CROCODILES」(1980)
ECHO AND THE BUNNYMEN「HEAVEN UP HERE」(1981)
ECHO AND THE BUNNYMEN「NEVER STOP」(1983)
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2009年09月27日

GASTANK「HEARTFUL MELODY 1983-1988」

GASTANK「HEARTFUL MELODY 1983-1988」

GASTANK「HEARTFUL MELODY 1983-1988」(1994)

ハードコアにハードロックの要素を加える、これだけ書くと大変に単純な発想である。
90年代以降はいろいろと出てきたが、80年代半ばでは革命的な発想だったかも知れない。ある種禁じ手であったからね。
一部に限定的な方法論としてはあったかも知れないが(GISMのランディ内田のギターとか)、最初に徹底してやったのはガスタンクである。

元々ハードコア畑にいたメンバーであるが、曲の重たさ、ギターのフレーズ、BAKIの唱法に明らかにハードロックの要素を持ち込んだ。
ハードコアやパンクから見ればハードロックやヘビィメタルは完全に馬鹿にするか唾棄する対象だった。故に革命的な発想だったのだ。

そういったことを別にしても、ガスタンクはカッコよかった。BAKIはやっぱりカリスマ性があったし、なにより音がカッコよかった。
「Devil」と「Sex」が入っているシングルは死ぬ程聴いた。「Devil」のリフ、これが本当にカッコいいんだ。

これはベスト盤のようなもの。
メジャー・デビュー後も含めてガスタンクの全貌がわかると思う。
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2009年09月23日

MODERN LOVERS「THE MODERN LOVERS」

MODERN LOVERS「THE MODERN LOVERS」

MODERN LOVERS「THE MODERN LOVERS」(1976)

ジョナサン・リッチマンのその後の活動に詳しいわけではないが、まあ、その後の在り様を少し見るとこのアルバムの方が違和感がある。
その後のジョナサン・リッチマンとこのアルバムを比べれば、僕は間違いなくこのアルバムの方を取る。

基本的にはオーソドックスなロックなんだけど、どこにも属さないくせにどこにでも接点を持っているような不思議につかみ所のない音だ。
というとなんだか説明になっていないような気がするが、最初に聴いた時に感じたフィット感・間違いない感じは今でも憶えている。
パンクとその源流を聴いていた時期であり、その流れの中にきちっと位置づけられる音だと直感したのだ。
ニューヨーク・パンクよりひとつ前にある珍しい音だと思う。

上手く言えないけどね、カッコいいんだ。
ピストルズは「Roadrunner」を、バンシーズは「She Cracked」をカバーした。
「Someone I Care About」は素晴らしい名曲だと思う。
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2009年09月20日

JUNKIE XL「SATURDAY TEENAGE KICK」

JUNKIE XL「SATURDAY TEENAGE KICK」

JUNKIE XL「SATURDAY TEENAGE KICK」(1997)

僕ははっきりとダンス・フロアの住人ではないし、ジャンキーXLについても詳細なことは知らないのだ。ダンス・シーンのことは知らないし、テクノもトランスもエレクトロニカも聴かない。
でもこのアルバムは好きだ。1998年の夏から秋になる頃によく聴いた。

1998年のフジロックの様子をスペースシャワーで見た時にいいと思ったのだ。直感である。すぐにアルバムを買いに行った。よかった。よく聴いた。そういうシンプルな話。
その時はADFもカッコいいと思った。ADFもすぐに買いに行った。
当時はそういう動物のような聴き方をしていたのだ。

このアルバムはやっぱりカッコいいと思う。
セカンドはあんまりフィットしなかったので、そんなに聴かなかったけど、去年出たアルバムは久々に聴いてみた。
これはよかった。

なんだかあまり理屈はない。聴くも聴かないもいいも悪いも理由がない。
そういう聴き方もありじゃないかと思う。

その他無人島に持って行きたい作品
JUNKIE XL「BOOMING BACK AT YOU」(2008)
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2009年09月14日

ONLY ONES「REMAINS」

ONLY ONES「REMAINS」

ONLY ONES「REMAINS」(1984)

最近再結成して、昨年は来日してくれて、素晴らしいステージを見せてくれた。
確かに衰えというか経年変化はあったけど、少し高音は出なくなっていたけど、ピーター・ペレットの声は今の年齢のピーター・ペレットの正しい声だった。
ジョン・ペリーのギターも素晴らしかった。
選曲もよかった。ほとんど完璧。
ここで終われば万歳なんだけど、今年も来るのである。ここまでされると少し苦笑(笑)。

それはともかく、このアルバムがいい。
これは解散後に出た未発表曲集。そういうと中途半端なものを想像するが、そんなことは全くない。おそらく4枚目のアルバムとしてレコーディングされていたものだろう。少し録音は荒くて完成前な感じはするけど、1枚のアルバムとしてまとまっている。
音はそれまであまりなかったピアノがフィーチャーされていて、ここから新しいオンリー・ワンズが始まりそうな気配まで感じられる。

一曲目の「Prisoners」が本当にいい。本当に素晴らしい名曲。
ピーター・ペレットの弱々しいというかささやくような余分な力が抜け切ったボーカルと、おそらくで想像される歌詞が泣けるのだ。
言っておくがオレは滅多に泣かない。というか全く泣かない人間だ。
そういう人間を泣かせる名曲だ。

そして「Don't Hold Your Breath」がいい。これも本当にいい。
もうこれは理屈抜きだ。
何というか、これで全てが終わってしまってもいいような曲だ。

前回の来日、選曲は確かにほぼ完璧だったけど、「Don't Hold Your Breath」は無理にしても「Prisoners」をやってくれたら本当に完璧だった。
贅沢な願いだけど。

その他無人島に持って行きたい作品
ONLY ONES「THE ONLY ONES」(1978)
ONLY ONES「EVEN SERPENTS SHINE」(1979)
ONLY ONES「BABY'S GOT A GUN」(1980)
ONLY ONES「WHY DON'T YOU KILL YOURSELF? - THE CBS RECORDINGS」(2004)
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2009年09月07日

非常階段「THE LAST RECORDING ALUBM」

非常階段「THE LAST RECORDING ALUBM」

非常階段「THE LAST RECORDING ALUBM」(2004)

非常階段とのつき合いもなんだかんだで20数年になる。
その間常に一定のテンションで付き合ってきたわけでもない。
1990年代の後半はあまり接触がなくなっていた。何故だかはわからない。JOJO広重のソロ・アルバムが何枚か出て、なんとなく勝手に非常階段は止まっているのかと思っていた。
実はそんなことはなかったのだけど。

その後、再会するのは2002年、8年振りにライブを見た。下北沢シェルター、対バンはあぶらだこ。
これがとんでもなかった。
ノイズの純度の後退のなさ加減は当然、それどころかテンションの上がり方がそれまでに見たどの非常階段のライブよりも上だった。JOJOが白目を剥いて客を煽れば、客は大暴れ。こんなにアクティブに客に受けている非常階段は初めて見た。
それに煽られたわけではないだろうが、T・美川が客席にダイブ!まさに一生モノの光景だ。
非常階段はまだまだ終わっていないどころか、いまだに自己ベスト=世界新記録を更新し続けていることを見せつけられた。

ちなみにこの日のあぶらだこは「翌日」一曲のみを25分演奏。これまた二度と見れないライブだった。

そのライブ以来、とにかく東京方面で非常階段がライブをやる時は必ず見に行くようにしている。とは言っても本数はかなり減っているのだけど、見たものはいずれも素晴らしい内容である。
そんな21世紀の非常階段のピークをパッケージしたのがこのアルバム。
ドラムが定着してのレコーディングで、ある意味(あくまである意味で)ロックっぽいかも知れない。非常に充実した1枚である。
ちなみに「LAST」は「最後」という意味ではなく、「最新」という意味。

さて、結成30周年ということで、この6月には30枚組ボックスを出してます。もちろん買います。
10月には新宿ロフトに登場。原爆階段、原爆スター階段まで含めてのパフォーマンスを予定。もちろん行きます。

その他無人島に持って行きたい作品
非常階段「VIVA ANGEL」(1984)
非常階段「KING OF NOISE」(1985)
非常階段「TAPES」(1986)
非常階段「LIMITED EDITION」(1987)
非常階段「LIVE AND CONFUSED」(1988)(VIDEO)
非常階段「DO YOU REMEMBER PISS FACTORY」(1989)(VIDEO)
非常階段「MODERN」(1990)
非常階段「ROMANCE」(1991)
非常階段「雑音伝説 THE NEVERENDING STORY OF THE KING OF NOISE」(1992)
非常階段「WINDOM」(1992)
非常階段「NOISE FROM TRADING CARDS」(1997)
非常階段「真・雑音伝説 THE LORD OF THE NOISE」(2004)
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2009年08月31日

LAUGHING HYENAS「LIFE OF CRIME」

LAUGHING HYENAS「LIFE OF CRIME」

LAUGHING HYENAS「LIFE OF CRIME」(1990)

やはりジョン・ブランノンは凄い男なのである。どう考えても凄い男なのだ。

まずはネガティヴ・アプローチ。シカゴから80年代のアメリカン・ハードコアという地平を切り拓いていったバンドである。ある意味でマイナー・スレットと同格の位置になると言っても過言ではないのではないかと思う。シンプルで激しい音の構造は本来のストレート・エッジに繋がるものだし、激しい怒りを叩きつけるアティテュードはハードコアの基本になった。

今やっているイージー・アクションも凄い。強烈かつ凶暴なパンク・サウンドであるが、狂ったようなブルースでもある。
その音の滋味の深さとストレートな力強さは他に類を見ないと思う。

その間に25年以上のスパンがあるのだ。継続が力なりかは知らないけど、やっぱり凄いと言わざるを得ない。

そのスパンの真ん中に堂々と存在するのが、このラフィング・ハイエナズ。
ネガティブ。アプローチのストレートな音から、後のイージー・アクションに繋がるブルース色を加えたパンク・サウンドに変わっていっている。これがまた絶妙のブレンドで素晴らしい。
時代的にはグランジの頃である。その角度から言っても十分に通用する激しさとセンスがある。
ペラペラのメロコアなんかとは百万光年の隔たりがある濃いパンクである。

やっぱりジョン・ブランノンは凄いと思う。

その他無人島に持って行きたい作品
LAUGHING HYENAS「CRAWL」(1992)
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